「人生100年時代」という言葉をよく耳にするようになりましたが、日本人の寿命がどんどん延びています。
明治時代、大正時代の平均寿命は43~44歳(!!)でしたが、今はすでにその倍近く、ますます寿命は延びそうです。

ただ残念なことに80代前半で6人に1人の男性、4人に1人の女性が、90代前半になると2人に1人の男性、3人に2人の女性が認知症になるというデータがあります。

成年後見制度とは
成年後見制度という言葉を聞いたことがありますか?
これは「任意後見制度」と「法定後見制度」をあわせたものです。

任意後見制度
「任意後見制度」は、元気なうちに自身の認知症に対する備えをするためのもので、本人の判断能力があるうちに自分で後見人を決めておきます。そして判断能力に支障が認められた時点で初めて契約が発動されます。
法定後見制度
「法定後見制度」は、本人の判断能力が不十分になり財産管理や契約行為ができなくなったとき、裁判所が後見人を決める制度です。
判断能力の程度によって「補助」、「補佐」、「後見」と3種類ありますが、「任意後見制度」よりかなり自由度が低くなります。

任意後見制度のメリット
- 「任意後見制度」なら財産の管理や生活、療養、介護などについてあらかじめ決めておけるので、判断能力が不十分になっても自分の希望にあった生活ができます。
- 後見人には自分の親族を選ぶこともできますし「一人で生活できなくなったら、〇〇施設に入る」ということを公正証書の形にしておけば、自分の意思がちゃんと生かされます。
- 家庭裁判所で任意後見監督人が選出されるので、任意後見人の仕事ぶりのチェックもできます。

任意後見制度のデメリット
- 任意後見人には同意権や取消権がないので、本人が誤った契約をしても取り消すことができません。
- 任意後見人が同居の親族でない場合、本人の判断能力が減退したかどうかすぐに気づきにくいかもしれません。
- 任意後見人と任意後見監督人に対して報酬が必要になります。

↓↓任意後見制度とは別に家族信託という方法もあります。あわせてチェックしてくださいね↓↓
判断能力が衰えなければ一番ですが、自分で判断できるうちに先々のことを決めておけるのはいいですね。
転ばぬ先の杖です(^^)備えあれば憂いなし。
早めに備えて悔いのない人生を送りましょう。
