今からできる実家の相続対策
質問(30代/女性)
今からできる築30年以上の実家の相続対策はありますでしょうか。
現在、両親は65歳と69歳。
実家は購入当初は3億を超える都内でも人気のエリアで好立地の場所にあります。
65歳の母親は精神障害があり服用している薬のせいか、早くも認知症になってしまいました。
母は、かろうじて私のことはわかりますが、入浴、排せつ、自分のことは何もできません。
老後の為の貯金は母親のうつ病治療費に消えていっている状態です。
家は雨漏りがあちらこちらでするようになり、あと20年生涯を終えるまで今の状態だと住めるような状態にありません。
補修をしたくてもどこまで補修にお金をかけていいのか悩んでいます。

現在は、父親が介護していますが、年齢が重なるにつれて父親一人で母を介護するのは厳しいと感じております。
まだ動けるうちに、相続対策も兼ねて千葉に住居を移すのもよいとは思いますが、精神科の薬は一歩間違えれば、人生が大きく変わってしまう可能性もあるので主治医のもとを離れるのも危険であると感じ、あと約20年現在の家に住んでもらい、介護が必要となった時点で自身の家を売り、実家をリフォームして一緒に住むプランが正解なのか。
親の介護をすると自分たちの収入が減少するため、今後自分たちの老後や住宅ローン、教育資金など総合的に悩んでいます。

回答
ご質問ありがとうございます。
お母さまの介護やご実家の雨漏りなど、いろいろご心配ですね。。
今はお父さまが介護されているとのことですが、年齢的にもだんだん厳しくなってくると思われます。
お母さまを施設に任せることについて、お父さまと話し合われましたか?
もしずっとご実家でお父さまとYさんで介護されるおつもりでしたら、ご自身の家を売って、ご実家の雨漏りの補修および二世帯住宅へのリフォーム、または建替えをされるのがいいかもしれません。

というのも二世帯住宅なら相続時に小規模宅地の特例(土地330㎡まで80%減額)が使えるからです。
小規模宅地の特例は、以下条件の方が相続した場合のみ適用があります。
- 被相続人の配偶者(居住要件、所有要件共になし)
- 被相続人と同居していた親族(居住要件、所有要件共にあり)
- 被相続人と同居していないが下記要件を満たす親族(所有要件のみあり)
・被相続人に配偶者がいないこと
・被相続人と同居している相続人がいないこと
・被相続人が亡くなる前3年間、日本国内にあるその人又はその人の配偶者の所有する家屋に居住したことがないこと(いわゆる「家なき子」)
購入当時3億円の家なら、今でもかなり高額(土地)でしょうし、そうすると何らかの相続税対策も必要です。まずは不動産比較サイトで査定してもらって、相続税対策が必要かどうか確認されるといいでしょう。
介護は長期戦なのでYさんが戻られたら、お父さまも安心なさるのではないでしょうか?

お母さまも身内の方の介護で幸せだと思いますが、デイサービスなども利用してあまりムリなさらないようにしてくださいね。
