みなさんは「リボ払い」をご存じですか?
最近ではテレビCMなどで見かけることも多いと思います。
クレジットカードには何種類かの返済方法がありますが、その中のひとつにリボ払いがあります。
リボ払いは月々の支払い金額が変わらないため支出額が把握しやすく、家計を管理する上で役立つ支払い方法でもあります。
しかし巷で「怖い」と言われているように、利用する際はその危険性についてきちんと把握しておかなければなりません。
そこで今回は、リボ払いについて仕組みやデメリットについて解説していきます。

リボ払いとは
リボ払いとは「リボルビング払い」を略した名称です。リボルビングの由来は、英語の”revolve”(回転する)です。
つまりカード会社でお金を借りた場合、利用金額にかかわらず毎月一定額を手数料とともに返済していく方法のことをいいます。
例えば5万円の買い物をした際には次月に5万円を返済するのではなく、次月より毎月5000円を10回分手数料とともに払い続けることになります。
別の支払い方法である「分割払い」とよく似ていますが、分割払いは支払い回数を決めて返済する方法です。対してリボ払いは、支払い金額を決めて返済します。
そのため高額商品を購入したとしても、支払いはあらかじめ設定していた金額になり、手元に十分な資金がない場合でも支払いができるという特徴があります。
その反面、高額商品を購入した際には支払い期間も長くなるため、毎月の手数料で総額が高くなるので注意が必要です。

リボ払いの仕組み
リボ払いは、主に「残高スライド方式」「定額方式」「定率方式」の3種類に分類することができます。
残高スライド方式とは、支払い残高の増減にともない毎月の支払い金額も変わる方式のことです。
例えば支払い残高が10万円に届かない場合には毎月の支払い金額は5000円で済みますが、支払い残高が10~15万の範囲内にある場合には支払い金額が増額し1万円になるといった具合です。
定額方式とは、支払い残高の増減にかからわず毎月の支払い金額は変わらず一定であり続ける方式のことです。
例えばある月に高額な商品を購入してしまったとしても、毎月の返済は影響を受けず同額のままです。
定率方式とは、支払い残高に対し一定の割合(定率)をかけた金額を毎月支払っていく方式のことです。
例えば、支払い残高の10%を毎月支払うといった契約となります。
またこれらの方式はさらに「元利定額方式」と「元金定額方式」の2種類に分類することができます。
元利定額方式はその名の通り、一定額の中に支払い金額と利息が含まれています。
そのため支払い回数を重ね元金が減っていくにつれ毎月の支払い金額における利息の割合も小さくなっていきます。
一方で元金定額方式は支払い金額のみが一定で、その金額に応じて利息がプラスされるというものです。
カード会社によって定められている方式は異なるので、契約の際は必ず確認しておきましょう。
リボ払いの手数料はどれくらい?
リボ払いは、設定されている一定額+手数料を月々支払うことによって返済を行う方法です。
といっても、実際手数料がどの程度かかるのかすぐには想像つきませんよね。
ネットで「返済シミュレーション」と検索すると、シミュレーションできるので試してみましょう。
借入金額20万円を年利15%、毎月1万円ずつリボ払いすると、利息が26,285円になります。
借入金額 | 20万 |
借入年月 | 2021年4 月 |
年利 | 15% |
毎月の返済額 | 1万円 |
返済方式 | 元金定額元利定額 |
返済回数:20回
利息:26,285円
借りるのではなく、逆にイオン銀行の定期預金に20万円(年利0.01%)20か月預けてみるとしましょう。税引後の利息は約26円。
いかにリボ払いの金利が高いかおわかりいただけたかと思います。

定期預金
スーパー定期 (300万円未満) | スーパー定期300 (300万円以上) | 大口定期 (3,000万円未満) | 大口定期 (3,000万円以上) | |
---|---|---|---|---|
1カ月 | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
3カ月 | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
6カ月 | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
1年 | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
2年 | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
リボ払いのメリット

これまでご説明してきたリボ払いのメリットを挙げるとすれば、主に以下の2点でしょう。
毎月の支払い額が一定である
リボ払いのメリットは、なんといっても月々の支払い金額が一定であることです。
一括払いなどと異なりリボ払いでは毎月支払い額が変わらず一定なので、高額商品を購入しても支払い金額に影響がありません。
十分な資金がなくても買い物できる
リボ払いを利用すると、一括で購入するための十分な資金が手元になくても高額商品を購入することが可能になります。
また、資金に余裕ができた際には繰り上げ返済することもできます。

リボ払いのデメリット

リボ払いは毎月の支払い金額が一定になるなどメリットがある一方で、「危険!」と囁かれており、利用する際には注意の必要な支払い方式です。
手数料がかかる
リボ払いの大きなデメリットは、手数料がかかるという点です。
リボ払いのショッピング枠の金利相場は、平均で15.00%ほどとなっています。
家計に余裕がない時こそリボ払いを利用したくなるものですが、高金利の手数料を考えるとおすすめはできません。
支払い残高によって支払い額が増減する
残高スライド方式や定率方式などに設定されている場合、支払い残高によって支払い金額も増減するため注意が必要です。
なかなか完済できない

リボ払いは気軽に利用できる分、使いすぎて支払い残高が高額になるとその分返済期間も長引いてしまいます。
例えば元利定額方式の場合毎月支払いしている金額のすべてが返済に充てられるわけではないため、想像以上に返済が進まず支払い残高が増える一方という状況に陥りやすくなります。
絶対にやめてほしいリボ払い

絶対にやめてほしいのが、生活費や交通費、日用品代など日常的な支払いにリボ払いを利用することです。
例えば光熱費などは毎月必ず支払うものであり、リボ払いでは返済がいつまでも終わらず手数料がかさんでいく危険性があります。
リボ払いは「資金に余裕がないが今必要な高額商品を買いたいとき」など、利用頻度を限定して使うのが効果的です。
逆にリボ払いをしなければ日々の支払いができない状況であるならば、生活の収支を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
「いらない買い物をしていないか」「家賃が高すぎないか」など、冷静な状況判断が家計管理の助けとなります。

私の失敗談
カードを作って利用すると〇〇ポイントもらえるというキャンペーンで、中身をよく確かめもずにカードを作り、利用することがポイントバックの条件なので利用しました。
そしてカード明細が届いてあまりの利息の高さにびっくりです。
速攻、残額を一括返済してカードを解約しました。リボ払いについて勉強不足でした。。
リボ払いは高利の借金と同じです。できるだけ利用しないようにしてください。どうしても手に入れたいものがあって利用した場合でも、できるだけ早く残額を返すようにしましょう!
「君子危うきに近寄らず」ですね!!

